言葉の単位・その2

国文法と日本語文法の違い

日本語教師は
国文法ではなく、日本語文法を使って
日本語を教えます。

ここで少し、
国文法と日本語文法の差について
見ていきましょう。
まずは国文法から。

国文法

国文法
日本人が古典を学ぶ準備として、
学校で習う文法です。
そこで私たちは
学校教育のもとで、
かなり詳しく国文法を学んでいます。

日本語文法

一方、日本語文法
外国人が日本語を学ぶときに、
理論立てて学習できるようにと
考えられた文法です。

そこで
日本人である私たちは
学校(小学校、中学校)の
義務教育の中では学びません。

勉強してみたい人だけが
大学や専門機関で学ぶことになります。

また、日本語文法は
日本語を話すための
手段としての文法なので、
日本語学習者に微に入り細に入り、
教える必要はありません。

文法の教えすぎで
かえって日本語が
話せなくなってしまう可能性もあります。

日本語文法は
あくまで日本語が話せるようになるための
補助としての役割です。

日本語を教える時には
「必要最小限の文法で」
というのが正しい在り方です。

授業では
なるべく日本語文法を使わなくてもいい
教え方を目指しましょう。

日本語教師と文法の関係

授業では
なるべく文法を教えないことを
目指したいのですが、
日本語教師としては
文法の知識は必要不可欠です。

「言葉」を教えるからには
まずは
基本中の基本である「言葉」の定義について
知っておく必要があります。

日本語文法では
この辺りがあいまいなので、
国文法にのっとり、
「言葉」の定義について述べていきます。

国文法と日本語文法の詳しい違いは
以下に書いてあります。
↓↓↓
国文法と日本語文法の違い

言葉の単位(国文法の観点から)

普段私たちは
何気なく「言葉」という語を使っています。
その「言葉」は
「雨だ!」といった短いものから、
一編の長編小説にいたるまで、
あらゆる表現を指し示すことができます。

この「言葉」
文法上、
大きさによって5つに分けられます

大きい順に並べると

①文章 > ②段落 > ③文 > ④文節 > ⑤単語

といった具合です。
では
それぞれの詳しい説明をしていきます。

①文章とは

文章とは
いくつもの文が集まって、
ひとまとまりの内容を表したものです。

具体的に言えば、
一編の小説は
それ全体で一つの文章となります。

文章
言葉の単位の中で一番大きいものです。

文章の次に大きい単位は
段落です。

②段落とは

文章とは
完結している内容を持つ
一番大きな言葉の集合体でした。

文章は
内容によって、いくつかの
まとまりに分けることができます。
それが段落です。

段落とは
文章を内容によって区切った
ひとまとまりの文の集合体です。

図1

上の図1を見てください。
緑の四角い枠が文章だとすると、
黒の四角い枠が段落となります。

下の図2を見てください。
このように
ずらずらと字を綴ってある文章も
内容ごとに、
いくつかの段落に分けられます。

図2

しかし、
上記(図2)のままでは
どこからどこまでが段落なのか、
わかりません。

そこで、
段落の最初は空欄にして
一文字分を空けます。
これを改行といいます。

図3

すると
この文章が
いくつの段落からできているのか
一目瞭然となります。

このように文章は
いくつかの段落からできています。

次は
段落の次に大きいについて
見ていきます。
①文章 > ②段落 > ③文 > ④文節 > ⑤単語

③文とは

とは
句点「。」で区切ったひとまとまりの言葉です。

(例1)今日は日曜日です。

具体的には
(例1)が
最後に句点「。」をつけて、
この一文が終わったことを示します。

<補足>

「。」を句点(くてん)、
「、」を読点(とうてん)と言います。
両者をあわせたのが句読点です。

「。」は文の終わりを示します。
「、」は文の中の切れ目を示します。

例えば「、」のない(例2)の文を見てください。

(例2)
旅とは家を出て遠くに行き途中にあることだ。

これでは
どこで区切って読むのかが
とても分かりにくいですね。
そこで
「、」を打って、文に切れ目を入れ、
読みやすくします。

(例2)
旅とは家を出て、遠くに行き、途中にあることだ。

<注>

「文章」と「文」は
文法上はきちんと区別して使います。

しかし
日常的には
区別して使われることは少なく、
多くは同じ意味で用いられています。

次は文節です。

①文章 > ②段落 > ③文 > ④文節 > ⑤単語

④文節とは

文章は段落に分けられます。
段落は文から作られています。
その文も
さらに小さく、文節や単語に
分けることができます。

文節とは
意味が通じるぎりぎりの短さに区切った言葉です。

学校の文法の時間に
この文に「ね」を入れて、区切って読んでください。
と言われたことはありませんか?

例えば夏目漱石の名作『吾輩は猫である』
の出だしです。

吾輩は猫である。名前はまだない。

この文に
意味が不自然にならないぎりぎりのところに、
「ね」を入れて読んでください。

吾輩は 猫でね ある。
名前は まだ ない。

この「ね」で区切られた言葉が
文節となります。

次は最後の単語です。

①文章 > ②段落 > ③文 > ④文節 > ⑤単語

⑤単語とは

単語とは
文節をさらに小さく区切ったものです。

単語
これ以上分けることができない、
言葉の最小の単位です。

無理に分けようとすると
その言葉は
意味や働きを失ってしまいます。

(例1)
田中先生は英語が話せると思う。

この(例文1)を単語で分けると
以下のようになります。

(例1)
田中/先生/は/英語/が/話せる/と/思う。

この(例文1)は
8つの単語からできています。

単語
名詞、動詞、形容詞、助詞など
10の品詞に分けられます。
以下に
国文法の品詞分類表を載せておきます。

<国文法の品詞分類>

自立語 活用する 動詞、形容詞、形容動詞
活用しない 名詞、副詞、連体詞、接続詞、感動詞
付属語 活用する 助動詞
活用しない 助詞


<日本語文法の品詞分類>

日本語文法では
細かい品詞分類はしません。
よく使う品詞は以下の7つです。

動詞、名詞、イ形容詞、ナ形容詞、
副詞、接続詞、助詞

 

ここまで
(国文法による)
「文の定義」について見てきました。

どうして日本語教育をするのに
わざわざ国国文法の見方を学ぶのか、

それは、
読解の授業を行うとき、
作文の授業を行うとき、
「段落」を
よく使うからです。

日本語の授業では
①文章 > ②段落 > ③文 
は、意外に使うので覚えておきましょう。

 

ここに述べたことは
日本語教師として
持っておきたい基礎知識となります。

 

次回は
品詞分類について考えます。
↓↓↓
品詞分類

日本語文法と国文法・その1
↓↓↓
国文法と日本語文法・その1

 

言葉の単位・その2
↓↓↓
言葉の単位・その2

 

動詞の活用・その4
↓↓↓
動詞の活用・その4

 

動詞の音便・その5
↓↓↓

 

動詞のテ形・その6
↓↓↓

 

 

ではではニゴでした。

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