「~てくる、~ていく」表現(2)
「~てくる」「~ていく」の全体的意味
●「~てくる」は、自分に向かってだんだんと近づく、
「~ていく」は、自分からだんだんと遠ざかる、
という意味を表します。
●一緒に使う動詞によって、意味が違ってきます。
(1)移動の方向を表す
●まずは、位置が変わる、空間的移動についてです。
(1)順次動作
(例)A:お食事は?
B:コンビニでサンドイッチを買ってきたよ。
これは、コンビニでサンドイッチを買って、それから、来た、
と言うことです。
(例)ちょっと、立ち食いそばでも食べていきます。
これは、立ち食いそばやで、そばでも食べて、それから、行く、
と言うことです。
●「食べる、飲む、見る、する、・・・」など、
一般的な動作動詞に、
「~てくる」「~ていく」が付くと、(例)のように、
「食べて、それから、来る」「食べて、それから、行く」
という、順次動作を表します。
●「食べる、飲む、見る、する、・・・」など、の動詞は
移動性を持ちません。
(例)今日は友達と図書館で勉強してきました。
そこで、「図書館で勉強する」という動作が、今の発話場所と違っている場合、
この(例)のように、「~てくる」「~ていく」が、よく使われます。
<例外>ちょっとそこまで、行ってきます。
●「行く」は、移動性を持つ動詞ですが、これは順次動作を表します。
(2)平行動作
意志動詞で、継続動作を表す動詞、
「持つ、送る、運ぶ、抱く、・・・」などは、
二つの行為が同時に行われることを表します。
(例)山へは、雨具を持っていこう。
犬も一緒に車に乗せてきました。
この子も、公園へ連れていってください。
(1)「持ってくる」vs「連れてくる」
●物の時に使うのは、「持ってくる」「持っていく」
人の時に使うのは、「連れてくる」「連れていく」となります。
(2)「連れてくる」vs「一緒にくる」
(例)私がキムさんを連れてきました。
私はキムさんと一緒に来ました。
●私が積極的に誘って、ひっぱてくるのが、「連れてくる」、
●「一緒に来る」は、どちらも同等で、並んでくるイメージです。
(3)移動方法
「歩く、走る、泳ぐ、飛ぶ、・・・」などの動詞に
「~ていく」「~てくる」が付くと、
どうやって、移動するのかを表します。
(例)いつも駅まで歩いていきます。
遅刻しそうだったので、走ってきました。
(4)移動するときの身なり
「着る、(めがねを)かける、(靴を)はく、(帽子を)かぶる、・・・」などの
着脱の動詞に、「~ていく」「~てくる」が付くと、
どのような身なりで、移動するのかを表します。
(例)明日のパーティーには、ロングドレスを着ていきます。
人に気づかれないように、サングラスをかけてきました。
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>>「~てくる、~ていく」表現(3)
ではでは ニゴでした。