逆説の表現「~のに」②

逆説の表現「~のに」の後件文に使えない表現

●「~のに」を使った表現の後件の文は、
すでに事実であると分かっていることです。
そこで、(1)(2)(3)のような表現は使えません。
(1)命令、依頼、意志などの表現
(2)話し手の判断を表す表現
(3)事実確認の質問表現

(1)命令、依頼、意志などの表現

× 会社は休みなのに、出勤してください。
    ↓
○会社は休みなのに、出勤した。

× 熱があるのに、アルバイトに行こう。
    ↓
○熱があるのに、アルバイトに行った。

「~のに」の後件の文は、基本的には、事実だと分かっていることです。
そこで、「~てください」(命令・依頼)、「~しよう」(意志)
のような表現は用いられません。

(1)命令、依頼表現が使える場合

●「ある行為をしないように命令する」
「ある行為をしないように依頼する=禁止する」
ときは、「~のに」が使えます。

(1)ダイエットをしているのに、ケーキなんか食べるな。
(2)こんなに条件のいい仕事なのに、断らないでください。

「~のに」の後件の文は、基本的には、事実だと分かっていることだと、
述べました。
(1)の場合は今ケーキを食べようとしている事実があります。
(2)の場合は今断ろうとしている事実があるので、
「~のに」が使えます。

(2)話し手の判断を表す表現

×まだ、五月なのに、30度を超えたはずです。
×まだ、五月なのに、30度を超えただろう。
    ↓
○まだ、五月なのに、30度を超えてしまった。
○まだ、五月なのに、30度を超えたんです。

「~のに」の後件の文は、基本的には、事実だと分かっていることです。
そこに、話者の意外な気持ち、不満などを述べます。

そこで、話し手の客観的な判断を表す、
「~はずだ」「~だろう」といった表現とは、合いません。

「~てしまった」「~んです」など、
話者の気持ちを表す表現とは、よく一緒に用いられます。

●「~てしまう」をご覧になりたい方はコチラをどうぞ。
 >>「~てしまう」

●「~んです」をご覧になりたい方は、コチラをどうぞ。
>>説明表現「~んです」「~のです」(1)

(3)事実確認の質問表現

×日曜日なのに、学校に行きますか?
   ↓
○日曜なのに、学校に行くんですか!?
○日曜なのに、どうして学校に行くんですか!?

「~のに」の後件文は、既定事実ですから、
事実を確認する一般的な質問文は使えません。

ただし「~んです」を使った表現なら、可能です。

「~んです」は、
話者の「いいたい!」という思いを述べるときや
理由を問いただすときに使う表現です。

「~のに」も、話者の驚きなどを述べたり、
「どうして?」という疑問を表す表現ですから、
「~のに」と「~んです」「どうして~んですか」は、
よく一緒に使われます。

○お金を入れたのに、切符が出てこないです。
○日曜なのに、会社で仕事をするんですか
○明日は大切なテストなのに、どうして勉強しないんですか

●逆説表現「~のに」の基本的な意味はコチラをご覧ください。
>>逆説表現「~のに」①

逆説表現「~のに」と「~ても」

「~のに」も「~ても」も、逆説を表します。

「~のに」:事実的逆説
「~ても」:仮定的逆説・事実的逆説

どちらも逆説を表すのですが、
「~のに」は事実的逆説にしか使いません。でも
「~ても」は事実的逆説にも使えますが、主に仮定的逆説に使います。

「~のに」と「~ても」は、学生にとって使い分けが
難しい学習項目です。
こちらで、「~のに」と「~ても」の違いを書きましたので、
ご覧になってみてください。

>>「~のに」と「~ても」の違い

また、「~ても」については、こちらに書いています。

>>逆説の表現「~ても」

ではでは ニゴでした。

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