「~てもいいです」許可ではない場合

「~てもいいです」許可の表現ではない場合(1)

(1)社会的ルール

A:このマンションでは、犬を飼ってもいいんですか。
B:ええ、飼ってもいいんですよ。

これは、許可を求めているのではありません。

このマンションでは、犬を飼うという行為が
認められているのかどうかについて、尋ねています。

このような場合
「~飼ってもいいんですか」
「~飼ってもいいんですよ」

と「いいですよ」ではなく、
「飼ってもいいんですよ」のように
省略しない答え方が一般的です。

「~飼ってもいいですか」
「~飼ってもいいですよ」

●社会的ルールを尋ねる場合には
上記のように「」が入ります。

「~てもいいです」許可の表現ではない場合(2)

A:今日のランチ、カレーを食べに行かない?
B:うん、行ってもいいよ。

BはAにランチに誘われて、自分の意向を述べています。
「許容・譲歩」のような意味合いで、
「~てもいいです」を用いています。

*これは、A、Bが親しい関係の場合に使われます。

同じ「~てもいいです」の形ですが、
意味は「許可」ではありません。

教師はきちんと把握しておく必要があります。

「~なくてもいいです」不必要

(1)許可を与える。
動詞て + もいいです。
(例)今日はもう、帰ってもいいですよ。

(2)許可を求める
動詞て + もいいですか。
(例)今日はもう、帰ってもいいですか。

(3)不必要
動詞 + なくてもいいです。
(例)(お腹がいっぱいなら)食べなくてもいいですよ。

(1)許可を与える。(2)許可を求める.
をご覧になりたい方は、コチラをどうぞ。
>>許可を表す表現「~てもいいです」

(3)動詞 + なくてもいいです。「不必要」

例(1)アンさん、明日(用事があるなら)行かなくてもいいですよ。
例(2)アンさんは、明日 行かなくてもいいです。

例(1)はアンさんは行ってもいいし、行かなくてもいいのです。
「選択権」は、アンさんにあります。

例(2)は、婉曲的に「行くな」という禁止に近い意味を表しています。

許可の表現「~てもいいです」と同じように
不必要の表現「~しなくてもいいです」も、
意味にかなり幅があるので、気を付けましょう。

イ形・ナ形・名詞 + ~てもいいです

「動詞てもいいです」のほかに、
「イ形容詞・ナ形容詞・名詞+てもいいです」
の形もあります。

(1)アパートは、家賃が安ければ、狭くてもいいです。
(2)やる気さえあれば、下手でもいいです。
(3)英語が話せるなら、学生でもいいです。

これは、「譲歩・許容」の意味を表します。
許可の意味はありません。
そこで、初級では
(1)「動詞てもいいです」
(2)「イ形・ナ形・名詞+てもいいです」
は、分けて考えます。
別の課で、別の表現(意味)として、導入します。

ではでは ニゴでした。

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