授受表現(物のやりもらい)①

物のやりもらい表現

「あげる・もらう・くれる」を使った表現を
「やりもらい」、「授受」表現と言います。

●「あげる・もらう・くれる」は、「物のやりもらい」を、
「~てあげる・~てもらう・~てくれる」は、補助動詞として使われ、
「動作のやりもらい(授受)」を表します。

●「あげる・もらう・くれる」は、受け手が、受け取るものを
「いいものだ」と感じるときに使います。
ただし、「もらう」は、
(例)父からげんこつをもらった。
(例)母から小言をもらった。
のように、「うれしくないもの」にも、
慣用的に使う場合があります

●授受表現は
①物が移動することによる方向性の視点
②話し手の視点
③「さしあげる・いただく・くださる」といった待遇表現
などが、関係しているため、
学習者にとっては難しい表現の一つです。

●授受表現には、
「物のやりもらい」と「行為のやりもらい」があります。

行為のやりもらい

「~てあげる」「~てもらう」「~てくれる」
を補助動詞として使い、
恩恵的行為の授受を表します。

例(1)佐藤さんが 日本語を教えた。
例(2)佐藤さんが 日本語を教えてくれた。

例(1)は、佐藤さんが何をしたかと言う事実を述べています。
例(2)では、佐藤さんがしたことに加え、
佐藤さんが、私に教えたという、方向性もわかります。
そして、一番大切なのは、「教えてくれてありがとう
という感謝の気持ちを表せることです。

次に「物のやりもらい」について、見ていきます。

「あげる・もらう・くれる」

まず、
①物が移動する方向
②物を与える人(与え手)と物を受け取る人(受け手)
の、関係を考えます。すると、
(1)give系(①あげる・②くれる)と
(2)recive系(もらう)
に分けられます。

(1)give系(あげる・くれる)

(1)give系(あげる/くれる)は、
①(あげる):話し手の「ウチ」から「ソト」へ物が移動する、
②(くれる):話し手の「ソト」から「ウチ」へ物が移動する、
の、2つに分けられます。

例①(あげる):(話し手・私)は マリさんに 本を あげた。
例②(くれる):(話し手・私)マリさんは に 本を くれた。

(1)①(あげる)「ウチ」→「ソト
[与え手]                                    [受け手]
私(ウチ) → さしあげる    →   目上の人
私(ウチ)  あげる         対等の人
私(ウチ)  やる/あげる    目下の人

(2)②(くれる)「ソト」→「ウチ
[与え手]             [受け手]
目上の人 → くださる →  私(ウチ)
対等の人 → くれる  →  私(ウチ)
見下の人 → くれる  →  私(ウチ)

*目上の人:地位・年齢が上、親密度が低い
*目下の人:地位・年齢が下、親密度が高い

●「あげる/さしあげる」「もらう/いただく」「くれる/くださる」
の使い分けは、敬語の使い方と同じで、
地位の上下、親しみの度合いに関わる親疎関係、
会話の行われる場(状況)、などの影響を受けます。

●地位・年齢が上の人や知らない人に対しては
「さしあげる」「いただく」「くださる」
が用いられます。

>>「やる/あげる/さしあげる」②については、コチラをご覧ください。

ではでは ニゴでした。

サブコンテンツ

このページの先頭へ